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(平成22年2月)第80号(抜粋) 

Vol.1 世界セミナーに参加して

万木 隆(66歳=稽古歴10年)

    平成21年10月12日から3泊4日に亘り伊豆下田で行われた天道館合気道世界セミナーに参加した。このセミナーは清水先生が1969年に天道流を旗揚げされ今日に至る創立40周年を記念する事業の最大イベントであった。この節目の年に門弟の一人として立ち会い、参加出来たことは私にとっても大きな喜びであった。私は平成10年に天道館に入門したもので、曲がりなりにも10年が過ぎ区切りとなる時期に当り、このセミナー開催計画を知った一昨年から心待ちにしていたものである。

    セミナーには海外約15カ国より100名、日本より50名総勢約150名が10月12日の午後会場に集った。この日の夕方から早速稽古が始まった。期間中全部で7回の稽古が行われたが、その間に清水先生がされた話はセミナーに相応しい含蓄に富むものであり、深い感銘を受けた。

    今思い出す侭であるが、(1)植芝大先生の教え(2)気が身体を支配すること(3)稽古で気を合わせることの大切さ(4)真剣に繰返し反復稽古をしなければ上達しないこと(5)地球を包む様な大きな気持、自然と一体になる肚で動くこと…等々十分上手く表現できないが、心に響き、普段道場では伺えない合気道の変遷、エピソードを交え真髄を教えて頂いた様に思う。

    実際の稽古では自分が小柄で年齢もいっており、少々不安もあったが、思い切って海外からの人達の中に入っていった。最初の稽古相手から本部道場で行っているのと全く同じ感覚を受け違和感なく取組むことが出来た。これは少し驚くと共に安堵感を覚えた。この感覚は最後迄変わらなかった。このことはセミナーの多くの参加者が感じたことではなかろうか。改めて清水先生の永年の海外指導により、天道流合気道が海外に拡がっており門弟一人一人にその精神が及んでいることを実感した。稽古をしながらまるで会話をしている様な一体感を覚える時もあった。

    又、自由時間、宴会、バーベキュー・パーティ等で多くの人と交流できた。海外の門弟の日本の武道、文化、事物に対する関心の深さには驚いた。特に天道流合気道をもっと深く理解したいという思いにはとても強いものを感じた。彼等が天道流合気道をどの様に理解しているか知りたくなり、セミナー後英語版「ZEN AND AIKIDO」を求め読み比べを少しずつしている。

    今回のセミナーに参加して天道流合気道の素晴しさを再確認出来た様に思う。これだけ各国の多くの人達に浸透しているのは、各人が持っている自己鍛錬の欲求に応える高い精神性、普遍性があるからだと自分なりに解釈している。

    この素晴しいセミナーを企画、実現して頂いた清水先生、指導部の皆様、関係者の皆様に改めて深く感謝申し上げます。

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